レザークラフトの醍醐味といえば自分で型紙を設計して、オリジナルの本革グッズを作れるところです。
初心者のうちはインターネットや本などに掲載されている型紙を使うかもしれませんが、そのうち自分で型紙から設計してみたくなります。
そんな人のために、今回はオリジナル型紙の設計方法と設計時の注意点について紹介します。
型紙の設計方法
手順1 完成品をイメージする
まずは、自分が作りたいものの完成品をイメージしてみます。
イメージが大体できたら、イメージ図を簡単に書いてみましょう。
この時点では、正確な寸法などは決まっていなくても大丈夫です。
とにかくイメージを絵にしてみましょう。絵はへたくそでもOKです。
自分で作りたいものがこんなものなんだとわかればいいです。
絵にしてみると、「ここはもっとこうしたほうがいいかも」とか部分的に改良したほうがいいところなどが見えてきます。
修正をして、自分で納得できるイメージができたら、次の手順に行きましょう。
手順2 パーツごとに分解する。
次に作品をパーツごとに分解します。
自分がイメージしたものを作るのに必要なパーツは何か?というのを考えて、必要なパーツを紙に書き出していきましょう。
この時に正確な寸法も決めてしまいます。
例えば、バッグを作りたい場合、何を入れるのか?そのためにはどれくらいの大きさが必要か?などをしっかりと考えて寸法を決めていきましょう。
この際にCADソフトを使うとすごく便利です。
パーツをCADソフト上で動かしたりして、寸法の確認などができるので、
簡単なチェックはCADソフト上だけで済んだりします。
ぜひCADソフトを使ってみてください。
参考記事:レザークラフトの型紙設計はCADソフトをお勧めします
注意点
寸法決めにおいて注意することがいくつかあります。それは、使用する時だけをイメージして寸法決めをするのではなく、制作過程も考えて寸法決めを行うということです。
どういうことかというと、
「20cmのものを入れるバッグを作りたいから、少し余裕をもって23cmの幅の革を切りだそう」というのでは少し足りません。
23cmというのは、実際に使用する部分であって、必要な革は23cm+縫い代部分になります。
革の縁から3㎜のところを縫う場合は、両側で6㎜になるので、革は23.6cm必要になります。
このように制作するときのことも考えて型紙設計は行わないといけません。
手順3 パーツを切り出して、組み立ててみる
すべてのパーツの寸法が決定したら、紙に書き出して、切り取ってみましょう。
この時の紙はなんでも大丈夫です。厚紙でなくて薄い紙でもいいです。
切り出した後は、パーツを実際に組み立ててみましょう。
こうすることで、どこか不具合が見つかったりします。
この時点で不具合を見つけておけば、革で組み立てていって不具合を発見するよりもダメージが小さくて済みます。
もし、不具合が見つかったら、その部分だけを修正して組み立てなおしてみましょう。
これを繰り返していって不具合のない型紙を完成させます。
少しめんどくさいですが、革を切り出して組み立てたときに不具合が見つかると、革が無駄になります。
それを避けるためにも、紙で一度組み立てることはやったほうがいいです。
私も最初のうちはこれをやらずに、多くの革を無駄にしました。
まとめ
レザークラフトのオリジナル型紙の設計方法を紹介しました。
型紙設計はレザークラフトにおいて最も重要な工程です。
型紙が失敗していたら、どんなに革を加工する技術があっても、作品はできません。
初心者にとっては手順2の作成過程を考えて寸法決めをするところが難しいかもしれません。
作成過程の考え方は経験を積むことで身に付くものだからです。
といっても、初心者にはできないというわけではありません。
初心者でもしっかりと考えれば、型紙設計はできます。
自信のない人は、パーツ数の少ないものから型紙設計にチャレンジしてみるといいかもしれません。
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