レザークラフトの作品公開シリーズ第2回はペンケースです。
これもブックカバー同様、私の初期のころの作品です。2作品目なので、ブックカバーよりはきれいにできました(自分的には)。
ブックカバーの時には使わなかったような便利な道具も使ったので、それも一緒に紹介していきます。
➡レザークラフト初心者の作品「ブックカバー」型紙&製作工程[作成目安時間2時間]
なお、ペンケースといいつつ私は、レザークラフトで使う工具入れとして使用しています。
菱目打ちや針などを入れるのにちょうどいい大きさです。
型紙
まずは型紙です。
今回はブックカバーよりも少し複雑な形状なので少し慎重に型紙を設計しました。
今回は曲線(円)の部分もあるので、最初のブックカバーよりは革の切り取りが少し難しくなります。
単位はcmです。A4用紙1枚ですべてのパーツを印刷できる大きさです。パーツ数は全部で5つです。
ちょっと見にくいですが、実際にA4用紙に印刷した型紙がこれです。
点線部分は折り曲げるところです。
作成行程
今回もあまり写真が残っていないので少しわかりにくいかもしれませんが、できるだけわかりやすく説明していきます。
型紙切り取り
まずは、印刷した型紙を厚紙にゴムのりで貼り付けて、パーツの形通りに切り取っていきます。
しかし、この時、私は型紙の切り取りがめんどくさくて、直接革にケガキ線を書いたので、この工程は飛ばしています。
今回のペンケースくらいなら、形も簡単なので、失敗しない自信があれば、直接革に書いてもいいと思います。
ただし、失敗したら革が無駄になることをお忘れなく。
革の切り取り
革にパーツの形をケガいたら切り取っていきます。
今回革に線をケガクためにステッチンググルーバーを使いました。
これは、道具の先端を取り換えることで2種類の使い方ができる道具で、今回は革に線をケガクのに使いました。
前回は、芯の入っていないシャーペンを使っていましたが、それよりもはるかに使いやすかったです。
直線部分は普通に[楽天オルファ 別たち]を使用して切り取ればいいのですが、今回は曲線(円)の部分があります。
このペンケースではこの部分の形は正確に同じ形のパーツを2つ作りる必要があるので、[円切カッター iC-1500P NT]を使いました。
この[円切カッター iC-1500P NT]はかなり優れものです。簡単にきれいな円形が切れるし、切れ味もかなりいいです。
おかげさまで、きれいな円形のパーツを切り取ることができました。
[円切カッター iC-1500P NT]を初めて使うときは、一度紙などで練習してみるといいです。
床磨き&コバ磨き
革を切り取ったら床磨き&コバ磨きをしていきます。
床磨きはすべてのパーツの床面を磨きましょう。
ペンケースを開いた時にすべてのパーツの床面が見えることになるので、丁寧に行います。
コバ磨きは下の画像で赤い部分以外のコバを磨きます。赤い部分は縫い合わせると見えなくなる場所なので、コバ磨きの必要はありません。
革の型付け
コバ磨きと床磨きが終了したら、本体パーツ(一番大きいパーツ)に折り目の型をつけます。
画像のように革を折り曲げた状態でクリップなどで挟んで固定します。
この状態で30分くらい放置しておけば、革に型が付きます。
今回のペンケースでは全部で3か所折り曲げ部分があるので、すべて型をつけておきます。
縫い穴開け
革をパーツの形に切り取ったら、縫い穴をあけていきます。
今回のペンケースの場合、下の画像の色線部分を縫い合わせます。
同じ色の線の場所を縫い合わせることになります。赤と赤、黄色と黄色、紫と紫、緑と緑、全部で8か所です。
普通、菱目打ちで穴をあける場合、縫い合わせる革をゴムのりで仮付けしてから穴をあけます。
しかし、今回の場合、黄色い部分は円形と直線の縫い付けになります。そのため、ゴムのりでの接着が難しいです(たぶん)。
そのため、今回はパーツがばらばらの状態で菱目打ちを行いました。
この時、注意することがあります。それは、縫い合わせる部分で穴の数を同じにするということです。
当たり前のことなのですが、忘れてはいけないことなので書いておきます。
穴の間隔は同じ菱目打ちを使えば同じになるはずなので、そこまで気にする必要はありません。
今回は菱目パンチを使って縫い穴をあけました。
菱目パンチは静かに、しかも簡単に穴をあけることができるのでかなり便利です。
時間もハンマーで菱目打ちを行うよりもかなり短い時間でできるのでお勧めです。
通常の菱目打ちよりもかなり高額なので、買うのをためらっていましたが、買ってよかったです。
革の縫い付け
縫い穴をあけたら革を縫い合わせていきます。
このペンケースは革を重ねて縫うのではなく、本体の革の上にもう片方の革を立てて縫っていくので、少し変わった縫い方をしました。
表側は直線で、裏側でクロスするようにしました。言葉で説明するよりも下の画像を見てもらったほうが早いと思います。
この縫い方の場合、表側では前に進んでいないので糸が通常の縫い方よりも多く必要になります。
通常は縫う部分の4倍の長さの糸を用意しますが、この縫い方の場合縫う部分の6倍くらいの長さの糸が必要になります。
別にどっちもクロスでもよかったんですが、なんとなくやってみたくてこうしました。
完成
すべてのパーツを縫い合わせたら完成です。
ブックカバーよりも縫い長さは短かったので、縫うのは楽でした。
このペンケースの特徴は、ふたを開けたときに中身が飛び出さないように壁があるところです。
また、中身を広げてみることができるので、中身に何が入っているかもとても見やすいです。
それと個人的には、縫い目も気に入っています。
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