レザークラフトを始めたばかりのころ、初心者にも関わらず、リュックを作りたい!と思い、まずは型紙を作成しました。
実際に使用するリュックなので、良い革(少し高価)を使用するつもりでした。結局、革だけで1万円近くになりました。
そのため、簡単には失敗できないと思い、型紙設計の段階からかなり慎重に行いました。
その時の工程を今回は紹介します。
デザイン
自分で作るレザークラフト作品なので、オリジナリティのあるデザインにしたいと思いました。
しかし、当時の私にデザイン技術などはないため、とりあえず実際に販売されているリュックを見ることにしました。
ネットでもいろいろな商品を見ることができますが、やはり実際に店舗に行って、実物を見た方が、造りなどのイメージがわきます。
この時は3店舗くらいの商品を見て回りました。
その中で、大体のデザインを頭の中でイメージしていきました。
本当は、デザインを絵に書ければいいのですが、絵が下手なので、絵は書きませんでした。
目指したデザインは「シンプルで斬新」です。
型紙設計
デザインのイメージが頭の中にできたところで、型紙を設計していきます。
まずは、必要なパーツを頭に思い浮かべて、大体の形で書いてみます。
この時、大きさなどは考えなくていいです。私は、A3用紙にすべてのパーツが収まるくらいの大きさで書きました。
大体のパーツが出そろったら、それぞれのパーツの縫い合わせる部分の長さを調整します。
長さ調整まで完了したら、一度紙に印刷し、紙をパーツごとに切り取ってみます。
そのあと、紙のパーツを実際に縫い合わせるように組み立てていきます。縫い合わせる部分をホッチキスで留めると簡単です。
リュックの背中部分とマチ部分を縫い合わせるとき、カーブ部分はこのようにマチに切り込みを入れるといいとかいうことも紙パーツを組み立てているときにわかります。
マチパーツと背中部分をすべて縫い合わせた状態です(ホッチキスで留めた)。このリュックは外側に縫い目が見えない内縫いの作品にする予定なので、この後、裏返します。
裏返すことで、縫い目(ホッチキス)が見えなくなるはずです。
紙なので、裏返すのが少し難しい(破れやすい)ですが、なんとか裏返すことができました。
とこんな感じで、紙パーツを実際の作成行程をイメージしながら組み立てていきます。
組立後はこんな感じです。
紙パーツを組み合わせると、修正箇所が見えてきます。そしたら型紙を修正します。
型紙を修正したら、もう一度、紙に印刷し、紙パーツを組み立てます。そして、修正箇所を探す。
これを繰り返して、自分の納得がいく型紙を完成させます。
結局、このリュックの型紙は6回くらい修正して組み立てました。最終的な型紙はこんな感じになりました。
こいつはまだ裏返してない状態ですが、この時点でできることがわかったので、ここで型紙づくりは終了です。
最初の型紙とはパーツの形はかなり変わりました。
A3用紙にすべてのパーツが収まる大きさで型紙を作っているので、この時点ではかなり小さいリュックになります。
しかし、私が作りたいリュックは2泊3日くらいの旅行に使えるようなリュックだったので、あとから大きさだけ調整します。
試作品作成
縮小版の型紙が完成したら、そのサイズのままで革を使って試作品を作ります。
この試作品は実際に作るやつの縮小版になります。
この試作品を作る目的は、技術向上+作品の雰囲気チェックです。
技術向上
はじめてのリュック作品だったので、初めて使う技術がいろいろ登場します。
いきなり実物大の革で挑戦して、失敗したらいやなので、小さい試作品を作ることで、技術の練習になります。
作品の雰囲気チェック
紙パーツを組み立てただけでは、実際の作品のイメージはつかめません。
紙では各パーツのサイズや形のチェックを行い、この試作品では革で組み立てたときの作品の雰囲気をつかみます。
試作品が完成した段階で、設計は完了です。
型紙を拡大して、実際のリュックづくりを始めていきます。
実際の組み立て
試作品を実際に革で作成したものが下の画像です。
ファスナーや肩紐、小さいポケットなどはつけていませんが、おおまかな形などは再現しています。
実際に革で作ってみて、縫う順番や、縫い方、縫い穴をあける順番など、経験値の少ない初心者にとって、かなり参考になりました。
この経験をもとに、実物大のリュックを作っていきます。
リュック作りのそのほかの行程に関する記事はこちら
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